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語学を学ぶ時、真っ先にすべきこと

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これから語学学習を始めようと思っている方、あるいは既に語学学習をしているけれどいまいち伸び悩んでいるという方に、私からお勧めしたい事があります。

語学学習の際、最初にすべき重要な事とは?

それは、その言語の使用目的を決めておき、その範囲内でどんどん使っていく事です。

この使用目的と実用については、外交官になって国の命運を左右するような交渉をしたいとかでなければ、そんなに難しく考える必要はありません。幸いなことに、「とりあえず興味があったから誰かの手術してみた」とかやっちゃうととんでもない事になる医学等と違って、語学は失敗もいきなりの実用も許されていますので。

さて、本質的な事だけであればこの記事はここで終了なのですが、それだけではあまりにも適当で分かりにくいと思うので、以下に具体的な例を挙げておきます。

例1: ネット上の情報は日本語のものより英語のものが多いと聞くので、何となく英語をやろうと思っている場合

「Wikipediaに載ってる情報は英語のものが日本語の10倍!」とかその手の事を聞いて何となく英語が出来た方がいいのではないかと思っている方は結構いると思います。実際のところその通りで、英語での情報収集は出来て得する事はあっても損する事は絶対にありません。

私自身の経験をお話すると、海外メディアで話題になってとっくに終わったと思っていた話題が3週間後くらいに日本のTwitterトレンドに上がってて「いつの話だよ」とずっこけたことが何回かあります。ニュースの質を見ても、海外メディアの方が事件や情勢の背景などを深堀りしていて分かりやすい事が少なくありません。分かりやすい、と言っても記事そのものはかなり長くなってて読むのにある程度根気がいるのですが。(あと海外メディアなら何でもいいかというともちろんそんなことはありません。)

そんなわけでネット上の情報を見るために何となく英語をやろうと思っている場合、たいていの人はとりあえず英語の学習教材をやると思うのですが(人によって学習開始時の英語力は異なりますが)、目的はあくまでネット上での情報収集なわけです。

とはいえ、単語も文法もあまり分かってない状態では情報収集も何もないので、やはり基礎的な学習は必要になります。それでも目的はあくまで情報収集なので、学習を始めた初日からとりあえず何か読みに行くのです。

例えば、ニュースを見ていて気になる事があったら、海外メディア(慣れてないうちはBBCとかCNNとかある程度名の知られたものでいいと思います)の関連記事を見てみる。洋画が好きなら、好きなタイトルのレビュー記事を読んでみる。記事は量が多すぎて圧倒されてしまうというのであれば、海外の有名人が英語で発信してるツイートを読んでみる。などなど、あまり読めなくてもとりあえず実際の英語情報に触れてみるのです。

もちろん、最初から全部読めるはずはないので、タイトルと最初の数行を何となく読んでみるとかそんなレベルから始めれば良いわけです。別に今すぐ全て理解できないといけないなんて決まりはないのですから。教材での学習を進めていくうちに分かる単語が増えていくのでモチベーションも上がるはず。

英語を読むとか勉強するとかそういうことを超えて内容をもっと深く知りたいと思うようになったら、辞書を使ってちょっとずつ内容を理解してみる。繰り返しているうちに、自分がある程度慣れた分野の記事であれば結構読めるようになると思います。特に、仕事に関する情報を集めたい人は海外の業界事情を集中的に調べていけば、英語の読解力を伸ばしつつ仕事にも有用な情報を得られるという一石二鳥を狙う事も夢ではありません。

慣れないうちは単語を調べるのにWeblio英和辞典あたりを使っていれば間違いないと思いますが、ある程度英語が読めるようになったらオンラインの英英辞典を使うことをおすすめします。グーグルで「○○(知りたい単語) meaning」と検索すれば、一番上に英英の意味が出てきます。

グーグルでの単語英英検索例

そんなわけで、英語で情報をとりたいと思ったら完璧でなくても構わずどんどん取りに行けばいいと思います。ただし、慣れていないうちは読解ミスなどがかなり発生すると思いますので、英語で知った事をドヤ顔で誰かに開陳するのは控え、重要な仕事でその情報を使う場合は必ず裏をとるなどして余計な問題が起きないようにしておくことも必要です。

「文法書を全部覚えてから・・・」とか「この単語帳を全部覚えてから・・・」とか「TOEICで900点取ってから・・・」とか言ってるのは無駄なので、とりあえず今日から情報をとりに行きましょう。最終目的がネット上の情報収集なら、実際に調べてみるのが一番身になる方法です。

例2: 洋画を字幕なしでみたい場合

これもよく聞く語学学習の理由だったりします。これに関しても、目的は洋画を字幕なしで見る事なので、今日からでも可能です。

可能です、って言っても、字幕を消して意味も分からず見ているだけでは当然意味もないし多分苦痛以外の何物でもなくなってしまうので、やはりこれにも工夫が必要です。この場合も先程の情報収集の場合と同じで、最初から全てを完璧に聞き取れて理解できる必要はないのです。

ではどうするか?というと、例えば、2時間のハリウッド映画を見る場合は最初の1時間半は日本語字幕をつけて最後の30分だけ字幕を消してみる、というのはどうでしょう。3/4を日本語字幕付きで見ていれば、登場人物の名前や関係、ストーリー展開などもある程度把握できているはずなので、最後の部分だけ字幕を消して、英語で見てみるのです。前提条件としてある程度の情報を知っていれば、全てを完全に聴解できずとも聞き取った英語と場面の雰囲気で内容をある程度理解できると思います。全然分かんなくてすっきりしない場合は、字幕をつけてもう一回見ればいいだけなので、完全ノーリスクです。

あるいは、英語のドラマの最初の方だけ字幕付きで見て、続きは字幕なしで見てみる。例えば12話構成のドラマであれば最初の3話は日本語字幕付きで見て物語の筋書きや登場人物を把握してから続きを字幕なしで楽しむ。または奇数回は日本語字幕つきで見て、偶数回は字幕なしで見て、分からないところは日本語字幕を使わなくても文脈から繫げるように工夫してみる。それとも、いっそ一度全部日本語字幕で見てしまい、次は字幕を消して英語だけで楽しむ、等々、工夫すれば「字幕なしで映画を楽しむ」事はいくらでもできます。

先程も書きましたが、「最初から全てを完璧に理解する必要はない」のです。もちろん、単語や文法なども知っているに越した事はありませんから、教材を使った学習も並行して進めた方がいいのは言うまでもないですが、字幕なしで洋画を見たいのなら、すぐにでもそうして慣れていく事をお勧めします。学習した内容が実際に使われているのを聞くとモチベーションも上がります。

私が似たような方法で韓国語力を上げた話を以前別記事にまとめました。

例3: ビジネスで英語を使いたい場合

ビジネスに英語を使いたいと思っている場合、業職種により必要なことが変わります。また、自分の英語力の程度、職場環境等により、すぐに実践できるかどうかは人によって分かれます。理想を言えば英語を使う業務が出来て、かつそんなに難しくなく失敗してもそこまで大事にならない仕事から始められるのが理想ですが、世の中そんな都合のいい話はめったにありません。

そんなわけで、ビジネスで使う場合はある程度自分で力をつけてから実践に移る事が多いかと思います。

この場合はまず、自分がどのような業界のどのような業務で英語を使いたいのかをはっきりさせておく必要があります。闇雲にTOEICの勉強とか始めても仕方ないので、英語の基礎をある程度学びつつ、自分が必要とする業務に関係する英語を身につけていく必要があります。

自分が今いる業界で英語を使った仕事をしたいのであれば、普段自分がしている業務のやり取りを英語でするとしたらどのような言葉を使うか考える。業界の特殊な用語が英語ではどのように表現されているか調べる。LinkedIn等に登録して英語で自分のプロフィールや履歴書を書いてみる。他業種に転職を考えている場合は、SNSでその業種で働いている人に話を聞いて見るなど(可能なら外国人に英語で聞いてみるともっと面白いと思います。ただし、守秘義務や個人情報については十分に注意を払ってください)、出来る事は多々あります。一番手軽な手としては、興味ある業界の仕事をしている外国人のTwitterなどを少しずつ読んでみることです(必ずしも仕事の事ばかり書かれているとは限りませんし、これだけでは仕事ができるようにはならないのでTwitterはあくまでとっかかり程度ですが)。

参考までに私の例を挙げます。私は10年ほど前にとある翻訳会社で1年ほどアルバイトをして、その中で英語のメールの仕方を覚えました。翻訳者を雇う側だったので、英文履歴書は山ほど読みましたし、英文契約書を読む機会もありました。これらの経験はその後独立して海外を相手に仕事をする上でかなり役立っています。

ただ、私のようにいきなり会社や部署を変えずとも今はインターネットのおかげで自力でも出来る事はそれなりにあります。

例4: 特定の目的は全くないけどとりあえず外国語を学びたい場合

これといって何の理由もないけれど、それでも何語かを勉強したい場合もあるかと思います。例えば、ドイツに1mmも興味はないし仕事でも必要なくて使う予定なんて全くないけど、ドイツ語は響きがなんとなくカッコイイから勉強したい場合などがこれに当たります。

このような場合は、基本的にモチベーションが続きにくく飽きたら即終わりになりがちです。とりあえずYoutubeでドイツ語の動画を何となく見る等する方法はありますが、如何せん内容に特に興味がないという事になりかねないので、この場合は図書館でドイツ語の学習書を借りてきて返却期限までに最初の5章の内容を完全に覚える事を目標にするなど、ある程度ゲーム性を持たせた方が良いかもしれません。少しやってみて、面白いからもっと続けたいと思ったらそこで初めて学習書を購入して本格的に始めれば良いのです。そこから何か使い道が見えてくるかもしれません。いきなり学習書を買ってきて何となく丸ごと一冊仕上げる事を目標にするのは、モチベーションが続かない可能性が高いのであまりおすすめできません。

まとめ

語学学習の目標設定と、そのための学習方法の例をいくつか挙げてきました。

私はかつて何十言語にも手を出していたただの語学おたくだったのですが、ほとんど全ての言語がこの記事の例4に該当してしまい、長続きしませんでした。そんな中でも、使用頻度が否応なく高い英語、韓国ドラマで覚えている韓国語、ベトナム移住を目指して様々な文書を読んでいるベトナム語等、用途がはっきりしている言語は長続きして、ある程度使いこなせるレベルまで持ってくることが出来ました。私が今回の記事で使用目的の設定をお勧めしたのは、そのような実体験があるからです。

最初に学習する目的を見極め、早めに実践をしていけば目的に向かって着実に成長していくことができます。逆に、目的が曖昧な状態で語学を身につけようとするのは退屈で中々身につかないということになりがちなので、皆さんも是非一度、自分がその言語を使う目的を考えてみてください。

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