久しぶりに更新しております。前回はベトナム語の文法に関する考察でしたが、今回は発狂不可避のベトナム語のややこしい単語群を挙げていこうと思います。
ベトナム語を学習中の方ならご存じのことと思いますが、ベトナム語はローマアルファベットに独自の文字と声調符号を加えた文字で記述され、ほとんどの単語が一音節からなる語で構成されているため、ぱっと見似たような綴りで全く違う語というものがたくさんあります。それはもう星の数ほど。
今回の記事ではそんなベトナム語単語の中からアルファベット「dau」に色々加えて記述される単語群を紹介します。
今回使う文字を一応紹介しておくと、d, a, uの3種を元にした文字です。
- dを基にした d, đ
- aを基にしたa, â, (ă)
- uを基にしたu, (ư)
括弧で囲んであるのは今回使わない文字です。
また、声調と呼ばれる声の調子が6通りあり、これがあるためにベトナム語では原則としてあらゆる母音にそれぞれ6通りの発音方法があるという中々えげつない仕様となっております。
では、早速今回の単語を並べてみましょう。
なお、意味は一例でほとんどの単語は多義語です。
dàu -- 枯れる
dáu -- 球根
dâu -- 桑
dầu -- 油
dấu -- 記号
dẩu -- 極端に~な
dẫu -- ~にもかかわらず
dậu -- 酉年
đau -- 痛い
đâu -- どこ
đầu -- 頭
đấu -- 混ぜる
đẩu -- 斗(ます)
đậu -- 豆
いやぁ、すごいですね!ぱっと見ほとんど同じような感じですが全部発音も意味も違います。
ちなみに↑の単語を使って作文をすることも出来ます。
Dáu bị dàu. 球根が枯れた。
Anh đau ơ đâu? どこが痛いですか?
Anh đau đầu. 頭が痛い。
Mình đang đấu đậu với một cái đẩu. 私は斗で豆を混ぜているところだ。
うーん、頭が爆発しそうです。
この記事だけでベトナム語の難しさの9割を説明できたのではないかと思うほどの発音難度。単語を覚えるのも正直かなり混乱します。
これからベトナム語を勉強しようと思う方は
・とりあえず発音は諦めてすっ飛ばし、単語や文法から勉強を始める
・最初に集中的に発音を練習してから文法や単語に移る
という2種類の方法のいずれかを選ぶことになるかと思います。
理想的なのは後者なのですが、私のように音感が悪く、どれだけ音源を聞いても区別つかないし発音しても全然うまくできないし、という人が最初に発音練習をがっつりやろうとすると多分永遠に前に進める気がせず、即諦めてしまいそうな気もします。
私の場合はとりあえず文法と単語をがっつり詰め込み、ベトナム人と文字チャットがあまり問題なくできるようになってから改めて発音に取り組んでいます。それでも全く発音が上達する感じはありませんから、発音を完全にしてから他をやろうとすると多分永遠に何もできません。
語学学習において発音の勉強は命といってもいい部分ですが、ベトナム語で最初からそこまで突き詰めようとすると音感が弱い人は何もせずに諦める羽目になりそうなので、まずは文法から勉強してみるのも一つの手かと思います。
続編記事を書きました。Viên綴りを使う単語についてです。よかったら↓もどうぞ。