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Duolingoだけで外国語習得は可能なのか?

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今回は世界的に有名な語学学習アプリ、Duolingoを使った語学学習について私の経験をベースにお話ししたいと思います。

*注:この記事に掲載しているDuolingoの仕様は2019年10月11日現在のものです。

去年の5月末あたりから大体500日間ほどDuolingoを続けています(途中何日かやり忘れた日があったのでまだ500日には至っていませんが、カウントがリセットされるのを1回だけ防いでくれるアイテムを常備しているので一応途切れることなく続いています。)

メインで勉強している言語はデンマーク語で、おそらく400日分くらいはデンマーク語学習に充てたと思います。他にもいくつかの言語を一時的にやったりしていましたが、今回はこのデンマーク語学習を通じて得たDuolingoの使用感をお話しします。

なお、使用言語を日本語にしていると学習言語は英語しか選べないため、この記事では「英語で第二言語を学ぶ」という事が前提となっています(私のデンマーク語学習も全て英語で行っています。)

Duolingoをずっとやってたら外国語がペラペラになるの?

結論からザックリ言っておきます、Duolingoを普通にやってるだけじゃまず無理です。というより、私が思うにそもそもこのアプリ自体おそらく単体で使う前提のものじゃありません。どちらかというと他の教材でがっつり勉強した後に継続して復習を続けるためのアプリなのかなと思いました。

この記事ではDuolingoを単体で使うのが難しい理由を挙げた後、どうしたらDuolingoだけで語学を身に着けられるか考えてみます。無料で内容も豊富、音声もついててゲーム仕様で続けやすいとなれば、短所を克服できれば極めて有効な学習ツールとなることは明白です。

Duolingo単体で語学を身に着けるのが難しい理由

目の前の単元をクリアしないと先の文法項目が一切見られない

真っ先に挙げられる困ったポイントがこれです。↓は私が一時期ルーマニア語をやっていた時のものです。

私はこの時ルーマニア語の文法をさっさとやりたかったのですが、画像を見てもらえるとわかる通り、Food1, Food2, animalという単元がごっそり並んでます。そしてご丁寧にこれらの単元のレベル0問題を全部クリアしてレベル1に上げない限り次の単元に進めません。確かにある程度の語彙は必要なのでジャンルごとに語彙がまとめられているのはいいのですが、それにしても「ステーキ」とか「カメ」とかいう単語よりも「過去形を先に知りたい」という人の方が多数派でしょう。私はそうでした。ちなみに過去形や完了形が出てくるのはメチャクチャ先なので始めてから結構長い間現在形の文しか書けない状況で耐えなければなりません。結局この長丁場に耐えられず、ルーマニア語は途中で投げました。

自分に必要な単元を選べない

これは上述の難点と被るのですが、当然ですが自分が学ぼうとしている文法項目等が遥か先にある場合はそれを選んで学習することはできません。基本項目をざっと確認したい場合や、特定分野の単語を早く知りたい場合などには致命的に向いていません。

一度クリアしたパートは二度と見られない

上記二つの難点は未習項目に関することでしたが、では既習単元はどうなるかというと、単元にある問題をレベル5まで全部解いた後に何回でも回答できる簡単な復習問題が少し残るだけでほとんどの既習済み問題は二度と見られなくなります。要するに度忘れしたり、「あの単語なんだっけ?」とか思っても二度と確認できないとか普通にあるわけです。レベル5までは全文暗記を含む練習問題がかなり入ってるので真面目に全部やれば忘れないと思いがちですが、私は1年前にレベル5までやった単元は最初の方の簡単なところ以外ほとんど覚えていません。これを防ぐために今度は「すべての単元をレベル1にする→すべての単元をレベル2にする→すべての(略)」というやり方を試してますが、まずこの全単元をレベル1に上げるまでまだ何か月かかかりそうです。

既出単語を調べる事はほとんど不可能

上述した通り、既習文章のほとんどは見られなくなってしまうため、それに伴って既出単語なども当然調べられなくなります。索引や単語帳のようなものもないので、「あれ、あの単語なんだっけ?」とか思っても遡って探すことは困難で、既習単元の復習問題か、これから学習する未習範囲内のどこかでたまたま出くわすことに期待するくらいしかできることがありません。

2020年1月25日追記:

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Duolingoのメリット

さて、難点ばかり上げてきたのでまるでDuolingoが使えないアプリであるかのように感じられてしまいますが、先に述べた通り、Duolingoは「 無料で内容も豊富、音声もついててゲーム仕様で続けやすい 」というのがメリットです。説明が雑で申し訳ありませんが、Duolingoのメリットを解説しているサイトはたくさんありますのでここではこれ以上の説明は割愛します。

Duolingoのみを教材に使って効果的に学習するには?

先述の通り、先を見られないし既習事項の確認もし辛いという「一覧性に欠ける」点がDuolingoの最大のデメリットです。逆に言うと、「先の単元が最初から全部見られて、かつクリア後にも出てきた文章をすべて見直せる」ように工夫をすれば完璧ということになります。

まずは全ての単元が見られるようにする

まずは全単元を短時間で開いて好きなところから始められるようにします。インチキをすれば可能です。

まずは学習したい言語を選び、出てきた画面で下の「Try this Placement Test」を選択します。ここではヒンディー語を選択しました。

問題が出てきます。もちろんわかりません。ここからが勝負です。

グーグル翻訳でゴリ押しします。慣れない文字が出てきましたが、グーグル翻訳についてるキーボードを見ながら若干手間取りつつ入力。

普通にグーグル翻訳するだけでは正答が出ない場合もあります。文節を切ったり、コピペしてググってみたりして何とか正解に辿り着きましょう。

たまに間違える。

メチャクチャしんどい、アルファベット言語選べばよかった。

無事終了です。

こんな感じで結構多くの単元が開いてます。

レベルごとにチェックポイントテストがあるので、全ての単元が開くまでグーグル翻訳で頑張ります。アルファベット言語じゃない場合、慣れない文字のキーボードを打つのがかなりきついですが何か月もかけてすべての問題を解く手間を考えれば大したことありません。

勉強した文章を記録する

さて、全ての単元を選択可能になったところで今度は後から見直せるよう対策します。具体的にどうするかというと、「出てきた問題文を単元別に片っ端からノートに書き写し」ます。レベルが上がっても各単元で出てくる文章は同じものの繰り返しなので、レベル1の文章だけ書き写せば(レベル2になって以降はノート不要)OKです。文章は英語訳も学習言語の文も両方書き写します。文章中に登場するので、単語問題を書き写す必要はありません。

これで既習単元の全文が後から参照可能になります。この際、ワードやエクセルに記入すれば後から探したい単語を一発で検索できるので便利ですが、学習言語がローマアルファベット以外の文字を使う物の場合はキーボード配置に慣れていないと物凄く手間取る可能性が高いので、紙のノートの方が難易度は低いと思われます。

準備完了後の具体的な学習方法

さて、好きな単元を選択できるようになり、既習の文章もすべて見直せる体制を整えました。しかし、ノートにがっつり書くとなると「せっかくスマホで気軽にできるのがDuolingoの魅力なのに・・・」と思う方もいるかと思いますが、あまり心配は要りません。1日に1回分の問題を書き写すのに基本的には15分もかかりません。机上で時間が取れるときにレベル1の問題をノートに書き写し、電車の中やちょっとした空き時間にはスマホだけ使って既にレベル1が終わっている単元を学習すれば隙間時間も無駄にせずに済みます。

なお、発音だけはノートに記録できないので、ノートに写した文はできれば全文発音して覚えてしまいましょう。ノートはあくまで見直し用で、可能な限りレベル5になるまで全て覚えてしまうのが理想です(それでもレベル5になった後に何年も見直せないとどんどん忘れてしまうのでノートが必要なのですが。)ちなみに、発音がどうしても思い出せない場合は文章をグーグル翻訳に入れてスピーカーのボタンを押せば発音を聞くことができます。

ノートに写した文はシュリーマン方式でどんどん音読して丸暗記していくと半年~1年くらいDuolingoをするだけで結構話せるようになると思います。

また、ただ暗記するだけでは不十分です。語学学習の目的はあくまでコミュニケーションですので、実際に使用してみる事も重要です。話す練習をするには、↓italki↓がおすすめです。Duolingoで覚えた表現をネイティブ相手に使用しつつ、実践的に学習を進めましょう。

まとめ

さて、長々と画像入りで解説してきたのですが、400日もやったにも関わらず私のデンマーク語はかけた時間の割に正直あんまり身についていません。その反省から導き出したのが今回のDuolingoオンリー学習方法です。結局最後は「全文暗記しろ」というところに辿り着いてしまったわけですが。

今回はなぜかDuolingoオンリーという縛りの下で勉強法を考えてみましたが、実際には市販の教材を使って基本を学び、その復習としてゆっくりDuolingoを使っていくというのが一番適切な使用方法なのかなと思いました。そもそもDuolingoで聞いてるだけだと発音の仕方大体分からないし、デンマーク語の発音謎すぎてシャドーイングできない。

本記事の途中でも挙げましたが、辞書や単語集を含め、PCブラウザのDuolingoを使ってより効果的に学習する方法はこちら↓↓

自分に適した難易度に調整してDuolingo日本語版で英語を効率的に勉強する方法はこちら↓↓

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