唐突な質問ですが、あなたは「Hello!」と「Thank you!」と言えますか? 人によっては「How are you? I'm fine, thank you, and you? This is a pen」とか長い台詞まで言えるかもしれません。
この問いに対する答えが「Yes」だった方、あなたは英語ができます、おめでとうございます😂
冒頭から意味不明なことを言われて「このブログの筆者は頭がおかしいに違いない」と思って帰ろうとしているそこのあなた、もうちょっとお付き合いください。
実態なき「英語ができる」
さて、ここでタイトルの問いに戻ろうと思います。「英語ができるようになりたい」という人は世間に溢れかえっているわけですが、まずこの「英語ができる」なる状態というのが如何なる状態を意味しているのか、そこが分からないことにはお話になりません。「宇宙飛行士になりたい」と言ってる人が「宇宙飛行士とはJリーグでサッカーしてる人のことである」とか思ってサッカーボールを買いに行っていたら絶対に宇宙飛行士にはなれません。
結論から申し上げますと、この「英語ができる」なる状態は定義できません。
例えば、海外旅行に行くために英語の旅行フレーズを50個くらい丸暗記して旅行先でそれらを駆使した人は「英語ができる」人でしょうか? 「いやいや、単語も文法も知らずフレーズをちょっと暗記しただけで英語ができるようになるわけないでしょ」という人もいるかもしれません。では、TOEICで990点とったけど海外旅行ではほとんど全く話せない、みたいな人と前述のフレーズ50個だけ練習してその50個だけならめっちゃペラペラ話せる人と、どっちが「英語ができる」のでしょうか?
「基礎単語を3000個知ってる人」が「英語ができる」人だと仮定したら、基礎単語を2999個しか知らない人は英語ができないのでしょうか? そもそも「基礎単語」とは何ぞや。みたいな話にまでなります。
英語ができるというのは「英語で仕事ができる」ということだ、という意見もありそうですが、重要なのは「仕事ができる」の方です。英語がめちゃくちゃ流暢に話せるけど人格が終わっててチームメンバーが誰も言うことを聞いてくれないプロジェクトマネージャーと、英語はカミカミだけど人に好かれやすくてチームとして良好な成果を出せるプロジェクトマネージャーがいたら後者に軍配が上がるのはいうまでもありません。
私自身、今現在海外でプログラマーになろうと七転八倒してますが、私が常に気にしているのは自分のプログラミングスキルであり、「英語力に問題があってプログラマーになれないかもしれない」とか思うことはほぼないです。面接の類は未だに受けたことがないのですが、これまた「英語で出来るか不安」というより「アルゴリズムについて説明しろとか言われても日本語ですらできる気がしねぇ」という点での不安が大きいです。
また、このような定義では「カネにすることに興味ないけど趣味で洋画とかを見まくってて、リスニングは余裕で感想も英語でブログに書きまくってる」みたいな人まで英語できない人に分類されてしまいます。
「英語ができる」というのはただの程度問題です
私はもう「英語できます」と自称するのに十分な英語力の保持者であると勝手に思っていますが、これは別に「英語なら何でも完璧に理解できる」とか「ネイティブレベルでペラペラ」とか「非の打ち所がない英文を書ける」とか「英検1級&TOEIC990点を保持している」とかそんなことを意味してはいません。そして私より英語が出来る人というのもこの世にはいくらでもいるわけです。その上、「『英語できます』と自称するのに十分な英語力」というのがどういう英語力なのか私にも分かりません😂
もう少し話を直観的に分かりやすくするために、その辺の小学生に「サッカーできる?」とか「野球できる?」とか聞いてみたとしましょう。なお、女性ならともかく私のような中年男性がこんな真似を実際にやったらサッカーとか野球とか関係なく通報案件にしかならないので絶対にやめましょう。あくまで仮にの話です。
で、小学生の何人かは「サッカーができる」「野球ができる」と答えることでしょう。さて、ここであなたはそれらの小学生に対して「最低でもJリーガーになってないとサッカーができるとは言えない」とか「甲子園以上に進んだ人間にしか野球ができるという資格はない」とか言うでしょうか?
私は正直「3日で英語がペラペラ」とか「聞き流すだけである日突然英語が口から湧いて出てくる」とかいう類の教材は、医薬品だったらフツーに薬事法とか色々引っかかって前科ゲットだぜ☆みたいなレベルのものだと思っているのですが、かといって「そんなに簡単なわけないだろ! 英語を舐めるな! 英語学習は一生続くんだ!!」みたいな暑苦しい方々ともあまり仲良くなれる気がしません。
まとめ
結局のところ、自分が使いたいような方法で実践を長く続けて、自分の「英語が出来る」の程度を日々上げていく、というのが一番楽な道なのかなと思います。
ちなみに、私は将棋もチェスも中国将棋もできますが、どれもほとんど勝てません。チェスを全く知らない友達にルール教えて試しに1回やってみたらその友達にフツーに負けたとかそんなジョークみたいなほんとの話まであります。それでも私はチェスが出来ます😂 英語も似たようなものです。
今回の記事は思い付きで書いたので短い上にとりとめがない内容になってしまいましたが、「自分は英語ができねぇ」と思っている人の認識を「私は英語が出来る! まだ経験値が少なくてレベルが低いだけだからこれから経験を積んでいけばおk」というものに変えられたら目標達成かなと思います😂 なお、ここでいう「経験」というのは「経験」という意味であり、「テスト勉強」とか「市販の単語帳の暗記」とか「必死こいて文法問題集を頑張る」とかその手のことを意味しません。フツーに実践経験を積んでいった方が効果は高いです。この「実践経験から学ぶ」という手法には「アクティブラーニング」なるナウでヤングな感じの名前がついている模様です。
あと、便宜上この記事では英語を使いましたが、もちろん英語以外の外国語の場合でも同じ考え方が適用できます。